久保田利伸が30年ぶりにアニメ主題歌を担当する理由とは？

2025年10月、フジテレビ「＋Ultra」枠で放送が始まる新作アニメ『Let’s Play クエストだらけのマイライフ』。

そのオープニングとエンディングを担当するのが、日本のR&B界を代表するアーティスト・久保田利伸さんです。

実に1995年の『H2』以来、約30年ぶりとなるアニメ主題歌への起用は、音楽ファンとアニメファンの双方に大きな驚きを与えました。

なぜこのタイミングで久保田さんが再びアニメとタッグを組むことになったのでしょうか。本記事では、その背景や必然性を掘り下げていきます。

記事のポイント

30年前の作品とは？

1995年に放送された、あだち充原作の野球アニメ『H2』。

そのエンディングテーマとして起用されたのが、久保田利伸さんの「虹のグランドスラム」でした。

自身も学生時代に野球部に所属していた経験を活かし、青春やスポーツの情熱を表現した一曲です。

このときの楽曲は、アニメファンのみならず一般リスナーにも広く支持され、彼のキャリアの中でも特別な位置を占めています。

その後、アニメとの直接的な関わりは長らく途絶えていましたが、30年の時を経て再びアニメ主題歌に携わることとなりました。

『Let’s Play』は、22歳の女性ゲーム開発者サムを主人公にした“大人の恋愛”と“人生の選択”を描く物語。

舞台はロサンゼルスで、ゲーム実況やオンライン文化を背景に、等身大の青春と恋愛模様が織り込まれています。

一方、久保田さんの音楽の核は「愛」「人間関係」「人生の選択」をテーマにしたソウルフルな世界。

代表曲「LA・LA・LA LOVE SONG」や「Missing」などは、まさに人間模様を深く描き出してきました。

作品テーマと音楽テーマが自然に響き合うことで、今回の起用は必然と言えるでしょう。

『Let’s Play』の舞台はアメリカ・ロサンゼルス。

これは久保田さんが80年代後半から音楽活動を展開した場所でもあります。

米国でR&Bやソウルを磨き、現地ミュージシャンとの交流を重ねた経験が、作品の空気感とシンクロする形となりました。

久保田さんが奏でる「LA仕込みのサウンド」が、舞台設定と重なり、作品の世界観に奥行きを与えることは間違いありません。

フジテレビの「＋Ultra」枠は、国内だけでなく海外配信を前提としたラインナップが多いのが特徴です。

原作『Let’s Play』自体も北米発のWEBコミックであり、グローバル人気を背景に持っています。

そこで起用されたのが、長年にわたり海外活動を行い、日本人アーティストとして世界的に評価されてきた久保田利伸さん。

彼の名前は、海外ファンにとっても信頼の象徴であり、作品を国際的に広めるうえで大きなプラスになると考えられます。

『Let’s Play クエストだらけのマイライフ』は、2025年10月1日よりフジテレビ「＋Ultra」枠で放送開始予定です。

通常この枠のアニメは、国内放送と同時にNetflixなどの海外プラットフォームで世界配信されるケースが多く、本作も同様の展開が見込まれています。

つまり、放送開始とほぼ同時期に配信もスタートする可能性が高く、日本国内だけでなく海外ファンもリアルタイムで久保田利伸さんの楽曲と作品を楽しめることになるでしょう。

今回のタイアップは、久保田利伸さんの音楽キャリアにおいても新しいフェーズを示しています。

30年ぶりにアニメ主題歌を手掛けることで、世代を超えたファンにリーチする機会が広がります。

さらに、2025年8月のa-nation出演や今後のライブで、新曲が披露される可能性もあり、音楽とアニメのクロスオーバーに注目が集まっています。

ファンにとっては「なぜ今？」という驚きと同時に、「だからこそ今」という必然性を感じられるタイアップと言えるでしょう。

合わせて読みたい

今後のアニメ放送と同時に、久保田さんの新たな音楽活動の広がりに注目です。